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669話

何の波乱もなかったな。

少し食べ物を口にしたところで、衛兵が籤引きの時間だと告げに来た。

深呼吸をして、私は闘技場へと足を運んだ。

すでに他の三人の選手も揃っていた。彼らを一瞥して、心の底で少し安堵した。

今の私はかなり惨めな状態だが、この三人の状況も大して良くない。

そりゃそうだ。午前中の私の戦いは激しかったが、彼らも例外ではなかったんだ!

皆が傷を負っているなら、勝敗はわからないものだ。

私にもチャンスがないとは限らない!

そう思うと、少し気持ちが引き締まった。

すぐに、あの忌々しい羽飾りの審判のもと、私たち四人で籤引きを行った。

私が引いた番号札は「2」だった。今回は最初に戦うわけではな...