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597話

私と朵儿には銃がなく、それが私にとって大きな不安材料だった。彼女を守るため、ナイフを取り出して前に立ち、彼女を庇うしかなかった。

もちろん、茜儿も私を心配してくれて、銃を握りしめながら私の横に立ってくれた。それが私にとって大きな安心感となった。

茜儿の実力は私をはるかに上回るものだ。彼女がいれば、私に銃がなくても、おそらく大丈夫だろう。

それよりも心配なのは朵儿だ。この禁忌の地に入ってから、彼女の様子がずっとおかしい。

恐らく幼い頃から受けてきた教育のせいだろう。朵儿にとって、この禁忌の地は非常に恐ろしい場所であり、女性として野人たちの慣習では、こういった場所に入ることは許されていないのだ...