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590話

「思えば、今日は玉城瑶と一緒に長い道のりを歩いてきたし、特に隠そうともしなかったから、手首の印を彼女に気づかれたのかもしれないな。もちろん、単に紗子さんが彼女に教えた可能性もあるけど」

茜ちゃんがこれほど悲しそうに泣いている姿を見て、私は一瞬で心の底から理解した。やはり予想通り、この印は良いものではないのだ!

はぁ、ここ数日、この呪いは私に大きな変化をもたらした。確かに時々、これによって恩恵を受けていると感じ、密かに喜んでいた部分もある。だが今となっては、これはまるで阿片のようなものだ。それがもたらす利益の喜びは、最終的には致命的な毒になるのだろう。

私は優しく茜ちゃんを抱きしめ、彼女の...