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589話

私はその懐かしい体を抱きしめ、彼女から漂う心地よい香りを嗅ぎながら、心から嬉しく思った。

幸い茜は無事だった。様子を見る限り、この間もなかなか快適に過ごしていたようだ。

考えてみれば当然かもしれない。以前の茜は高度な装備など持っていなかったにも関わらず、この孤島で魚が水を得たように暮らしていた。今は現代的な武器や装備の助けがあるのだから、彼女の実力はさらに一段階上がっているはず。地下にいたとしても、大きな問題は起きなかっただろう。

そして今、変態男の山本は茜が私にこれほど熱烈な態度を見せているのを見て、嫉妬で目が赤くなっていた。

周知の通り、茜は普段彼に対してはとても冷淡で、まるで氷山のようだ...