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585話

「くそっ、ムカつくな。俺が無能だと?

ふん、腕っ節に自信があるなら、この縛りを解いてから一対一で勝負してみろよ」

まあ、それが無理だってことも分かってるがな。茜とはそれなりに親しいとはいえ、玉城瑶の様子を見る限り、俺を殺すなとは言ったものの、縛りを解きに来る様子もないしな。

「玉城瑶、茜はどこだ?お前たちと一緒じゃないのか?」

今、俺は茜のことが少し心配になっていた。

「黙りなさい!お嬢様のことはあなたが心配する必要はありません!」

玉城瑶は冷たく俺を睨みつけた。

なぜか俺には、さっきの紗子の言葉で、彼女が俺に対して急に嫌悪感を強めたように感じられた。

まあ、元々俺のことはあまり好きじゃ...