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555話

これは少し変だと感じ始めた。

私たちは徐々に、この白いものが泥でも鉱物質でもなく、何かの生物の分泌物のようだと気づき始めていた。

「朵儿、これが何なのか分かる?」

私が朵儿に尋ねたが、彼女も首を横に振るばかりで、困惑した表情を浮かべていた。

この地の原住民である彼女でさえこれについて何も知らないとは、少し不思議に思え、掘るのを諦めかけた。

しかし、これだけ長い時間掘り続けてきて、周りの土もどんどん柔らかくなってきている。今さら「掘るのをやめよう」なんて言ったら、今までの努力が水の泡になってしまうじゃないか。

誰も気が進まなかった。

私がためらっていると、一人の野人の少女が深く考えることもなく、...