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519話

「もうこうなっては、彼女たちに何も隠すことはできないな」

私はありのままを話した。自分も遭難者だということを。ただ、小スパイもここにいるので、神山地宮の中のことは話さず、代わりに出口を探していたところ、嵐に吹かれて海上で方向を見失ったことにした。

舒児と雲児はそれを聞いて、ようやく納得した様子だった。

特に舒児のやつは、明らかにほっとしていた。後で雑談している時に分かったのだが、この娘は私の身のこなしの良さや、銃を持っていることから、ずっと私が何か逃亡犯や殺人犯ではないかと思い、内心ではかなり恐れていたらしい。

それを聞いた私は、苦笑いするしかなかった。

そうこうしているうちに、私たちは木の小...