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416話

しかし今の私は捕虜同然で、彼女たちの決定に口を挟む資格などない。だから特に何も言わず、ただ心の中で警戒し、後でイヴにも注意するよう伝えようと決めた。

私はさらに下へと降ろされていく。すぐに地下で数人の現地人が恐怖に震えて小声でつぶやいている声が聞こえてきた。彼らがまだ話せるということは、無事なようだ。心が少し軽くなる。

彼らは何人か粽のように縛られながらも生き延びている。私は手足が自由で、銃まで持っているのだ。死ぬことなどないだろう。

そう思うと安堵のため息が漏れた。

やがて足が地宮の床に着き、ようやく地に足がついた。

頭上のヘッドライトの光を頼りに、周囲の様子を注意深く観察し始める。...