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401話

「心の底から失望した。どうやら俺の小細工は彼女には通用しないようだ。」

彼女が再び繰り出した一撃は、さらに凶暴になっていた。慌てて腕を耳の横まで上げ、彼女の攻撃を防ごうとする。

彼女の手のひらが「パン!」と俺の前腕に打ち付けられ、瞬時に腕が腫れ上がった。痛みで思わず顔をしかめる。

この女、本当に怪力だ。茜は天性の才があるほうだが、茜の力なんて、彼女には到底及ばないだろう。

俺たちはすぐに激しい戦いを繰り広げ始めた。

しばらく戦ううちに、俺は心の中で考え始めていた。

この女は確かに力が強いが、俺も負けてはいない。最初こそ押され気味だったが、踏ん張ってみると、なんとか彼女の攻撃のリズム...