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366話

この毒素はかなり強力なようで、二人の姉妹が私を丁寧に治療してくれたにもかかわらず、体がひどく疲れて、すぐに力が抜け、眠りに落ちてしまった。

うつらうつらとした夢心地の中で、柔らかな赤い唇が、甘くも苦い奇妙な薬液を絶えず私に飲ませてくれているような感覚があった。

その薬の味は不思議だったが、とても効き目があった。

清々しい力が喉から胃へ、そして四肢百骸へと駆け巡っていく……

どれくらいの時間が過ぎたのだろうか、ようやく目を覚ました。

静かな午前中のようで、楚楚、蕭晴、小萌が私のベッドの傍らで眠り込んでいた。可人は薬を煎じていた。

目覚めると、思わず自分の唇に触れてみた。眠っている間、誰かが口...