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358話

「張起、あ……あれ、何なの!」

萧晴が突然私の手をぎゅっと掴み、震える声で言った。

驚いたことに、彼女の声には驚きと興奮が混じっていた。

不思議に思いながら、私は萧晴が指さす方向に顔を向けた。見た瞬間、私も大きく驚き、その場に凍りついた。

なんと、巨大な客船が私たちの前方の海上を進んでいたのだ。その進行方向を見ると、まさに私たちに向かって来ているようだった。

萧晴たちはその船を見て、飛び上がりそうなほど興奮し、必死に手を振り、船に向かって合図を送っていた。

貨物船が現れたことに、私も非常に喜んだ。

これなら女の子たちの安全がより確保できる。竹の筏で海に出るよりずっと安全だ!

しかし、その巨船が...