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325話

それに、この女が走る時の胸の大きな揺れと言ったら、まるで荒波のように目を引くほどだ!

他の女たちも私たちの後ろについて、恐怖に駆られて必死に走っていた。

だが私たちが数歩も走らないうちに、恐ろしいほど巨大な怪物が林から飛び出してきた。

振り返って一目見ただけで、あの残忍で狡猾な顔つきに見覚えがあった。間違いなく袋ライオンだ。それも奇妙なことに、おそらく以前私たちが吹雪の中で出会った個体だろう。

なぜならこいつの片目は潰れていて、それは私の仕業だったからだ!

さらに背筋が凍るような事実に気づいた。今回現れたのはこの一匹だけではなく、この大きな奴の後ろから、さらに小さな二匹が飛び出してきたのだ。

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