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3173話

少しの時間をかけて士気を整えた後、私たちは再び道を進み始めた。

だが私を含めた全員が、自ら罠に足を踏み入れる道をどんどん進んでいることに気づいていなかった……

「さっきは、ありがとう」火猴が私の隣を歩きながら、小さな声ではあるが、こっそりと感謝の言葉を述べた。

「そんな風に言うと、他人行儀に聞こえるぞ」

私は笑いながら、気にしない様子で答えた。

さっきしたことは、すべて私の当然の務めだ。私と火猴の関係を考えれば、もし立場が逆だったとしても、彼もきっと私と同じ行動をとっただろう。

「はぁ……」

火猴は首を振り、それ以上は何も言わなかった。

どれくらい時間が経ったのだろう、私たちは森の中で...