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317話

この二匹の魚は、それぞれ人の顔ほどの大きさで、しかも茜が大好物のハタだ。このおかげで今夜はまたご馳走にありつけるというものだ。ウサギよりよっぽど美味いからな。

私が焼き始めると、すぐに焼き魚の香ばしい匂いが浜辺中に漂い始めた。その香りに生存者たちは一人残らず、よだれを垂らし始めている。

そのゴクリゴクリという音が次々と響き、まるで面白いくらいだ。

彼らが切望していたものを、私があっさりと手に入れたのを見て、あの王纤はもう何も言えなくなっていた。さっきまで私を皮肉っていたくせに、私は何も言わずに食べ物を調達してきたんだから、恥ずかしくないのかね?

一方、あのデカ顔女は私の前に割り込んでき...