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3153話

「えっ?」

火猴の様子を見て、思わず首を振った。

こいつ、どうしてこんなに鈍いんだ?女性が大勢の前で堂々と愛を告白しているというのに、この大男が今更女々しく躊躇している。

そう思いつつも、俺は火猴のことをよく知っている。

彼の感情が再び高ぶってきたのを見て、すぐに口を閉ざした。

火猴は何度か深呼吸をしてから、ようやく自分の状態を落ち着かせ、女性隊員の介添えでゆっくりと立ち上がると、最初にしたことは、その場にいる全ての隊員たちに頭を下げることだった。

「すまない、さっきは心配をかけた」

「大丈夫ですよ」

「指揮官、そんな他人行儀な言い方しなくていいですって」

火猴は隊員たちの心の中で、かなりの重...