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3146話

私はそのようにゆっくりと、ゆっくりとあの黒い霧が私に近づいてくるのを見ていた。そして、それは私の全身を包み込んだ。

窒息感。

どこか既視感がある。はっとして気づいた。この場所に来る前、あの祭壇の光が輝いた時の感覚も、こんな感じだったのかもしれない。

「くっ……はっ!」

呼吸が止まりそうになったその瞬間、私は突然、耳元で誰かが私を呼ぶ声を聞いた気がした。

すると、一気に呼吸が通るようになり、目を見開いて、私は勢いよく立ち上がった。ただ、目を開けた途端、強烈な光に照らされて顔を背けてしまった。

「よかった、やっと目を覚ましたんだ!」

「さっきの様子、本当に怖かったよ。ほら!指揮官!押...