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3126話

「その液体に触るな!」

火猿も当然、すぐに彼らに警告した。

だが警告はあくまで警告で、やはり何人かの呑気で命知らずの隊員たちは、火猿の言葉を真に受けず、勝手に足元の液体に触れてしまった。

彼らの末路は、私よりもさらに悲惨なものだった。

所詮、私のような自己治癒能力を持つ者ばかりではないのだから!

「あぁっ——」

最初に被害に遭ったのは、一人の女性隊員だった。彼女があの液体に触れた途端、右手が肉眼で確認できるほどの速さで腐食し始め、外側の皮膚や肉の組織が雪が強い日差しに当たるかのように、瞬く間に溶け出した。

残された骨もまた、止めようもなく黒く変色していった。

しかも、腐食の範囲は彼女の手に沿っ...