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3012話

「そう言われては、医療スタッフもこれ以上何も言えず、私を中に入れるしかなかった。

広々とした病室の中には、私たち二人だけがいた。

「大佐が言うには、補給船はあと三日ほどで到着するそうだ。その時、君が望むなら、ここから出られるよう手配してくれるだろう」私はベッドの横に座り、ゆっくりと告げた。

「お前はどうするんだ?」

「俺?」

私は苦笑いした。「もちろんここに残るさ。結局、まだやり遂げていないことがあるからな」

「いくつか片付けることが終わったら、国に帰って、ひょっとしたら君を訪ねて話でもしようかな」

「ああ、待ってるよ」

二人の男が顔を見合わせて笑うと、病室に漂っていた重苦しい空気が嘘のように...