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3010話

「でもこんな場所では食べ物があるだけでもありがたいことなんだ。普通の社会では極めて質素な三菜一汁でも、こんな場所では途方もない贅沢に見えるんだから」

私は遠慮などしなかった。

彼の言う通り、長い道のりを急いできたため、食料を集める時間はほとんどなかった。確かに途中で何度か獲物を仕留めたが、それもただ腹を満たすのがやっとだった。

満腹感なんて、まったく存在しなかった……

箸を取り、茶碗を手に取ると、食べ方など気にせず大口で飯を咀嚼し、三菜一汁と共に立て続けに大盛りご飯を三杯も平らげ、最後の缶詰を食べ尽くし、汁の最後の一滴まで飲み干して、ようやく箸を置いた。

向かいに座る大佐は、ただ静か...