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3009話

「どうぞ!」

大佐として、彼の階級は私の隣にいる隊員より何段階も上だったが、少しも威張った様子はなかった。彼は極めて厳粛に敬礼した後、担架のようなものを持ってこさせ、負傷者を営地内に運び入れさせた。

私はといえば、彼の後ろに黙って付いていくだけだった。

営地に入ってみて初めて、この駐屯地の規模が想像していたよりもはるかに大きいことに気づいた。そして軍事物資も決して少なくなかった。

しかし、あらゆる面で、細部に至るまで厳重に警備されていた。

ここは恐らく、華夏側にとってもかなり重要な拠点なのだろう。そうでなければ、これほど多くの人員をここに配置する必要などないはずだ。

「負傷者優先!衛生兵、準備...