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3000話

「水を渡る」とは何か?

「キララルはどうやって行けばいいんだ?」

「奴に教えるな!」

私が質問を投げかけた途端、人質にしていたバルトが突然興奮し始めた。彼の低く重い声が全ての原住民の心を落ち着かせるように響く。「部族の場所を漏らせば、どんな罰が待っているか、お前たちは知っているはずだ!」

「奴を殺せ!」

バルトは族人たちに命じた。「我々は、決して侵略者に頭を下げはしない!やれ!奴を殺せ!」

男だな。

私は眉をひそめた。まさか、死を恐れない者がいるとは思わなかった。

この世では、生きている意識ある生物なら、生存本能があるはずだ。万物はほとんど死を拒むものだが、目の前のこのバルトが、まったく自分の...