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2989話

山を下るにつれて、地形はより穏やかになっていった。

私たちの左手のほど近くには、山に沿って流れ落ちる滝がある。ここでは地形が緩やかになっているため、水の流れはすでに小川へと変わり、軽快な渓流の音が少し疲れた私の神経を癒してくれていた。

「あれは……」

しかし、ある茂みを通り過ぎようとした時、私は突然、茂みの向こうの木の幹に何かが刺さっているのに気づいた。

近づいて見ると、それは矢だった。

以前見た原住民が使用していた毒矢と全く同じ素材だが、この木に刺さった矢はすでにかなりの時間経過しているようで、矢じりの部分は錆びつき、風雨に侵食されてひどい状態になっていた。

「どうやら、正しい道を進んでいる...