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2980話

「隊員たちのやる気を引き出すために。

私は多くの時間を費やして口先で説得し、自分の言葉をできるだけ信頼できるものにしようと努めた。

だが、今回は嘘をついているという感覚がない。

冷静に考えれば、すべての推論は筋が通っている。今から来た道を引き返せば、鍾乳洞に入ることができるはずだ。

原住民たちがそこで生きられるなら、私たちだって生き延びられないはずがない。

当面の水と食料の問題さえ解決できれば、鍾乳洞から無事に抜け出す道を見つけるのは、時間の問題に過ぎない。」

「隊長、今この時間から鍾乳洞の入口まで戻るなんて、命を削っても間に合わないんじゃないですか?」

また別の隊員が問いかけてきた。

彼の...