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2964話

「わかった」と私は頷いた。

その瞬間、この森の中の空き地の雰囲気が一変した。さっきまで和気あいあいとしていた隊員たちが、全員が配備された銃をしっかりと握り締め、警戒心を露わにして私を見つめていた。あの親しみやすさは、私が頷いた途端、跡形もなく消え去っていた。

「やっぱりな」

突然、一人が銃を握る手を緩め、大笑いしながら言った。「お前があの野蛮人と話してた時点で、お前が実は我々の仲間じゃないって気づいてたんだ。でも安心しろよ、俺たちゃ恩を仇で返すような連中じゃない」

「命を救ってもらった。大きな恩がある」

「どんなことがあっても、お前に手を出したりはしない。心配するな。たとえ本営に戻っても、...