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2916話

その時、この少女の祖父が、排水溝のそばで息も絶え絶えの私を見つけたのだ。

「目が覚めたか?」

私がちょうど少女の口からもう少し役立つ情報を引き出そうとしていた時、突然、外から一人の老人が入ってきた。六十を過ぎているはずなのに、気力に満ちあふれ、歩く姿は威厳に満ち、それでいて息一つ乱すことがない。

老人は籠を手に持って、部屋に入ってきた。

「娟児、二番目のおばさんのところへ行って花椒を少し貰ってきておくれ。去年のがいいんだ。なければ、おばあさんのところで聞いてみるといい」

老人がそう言った時、私はようやく気づいた。彼が持っている籠の中には、たくさんの薬草が入っていることに。

私も田舎育ち...