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2842話

「危険?」

私は眉を少し上げて、何も知らないふりをした。

「若い者はまったくな」運転手は諦めたように首を振って、説明を始めた。「あの開発区は今、工事が全て中止されているんだ。理由はな、あそこの建設作業員の多くが異能力者になってしまったからさ。数ヶ月前から、異能力管理局があの一帯の浄化計画を実施し始めたんだよ」

「でもな、効果はというと、あまり芳しくないんだ」

「結局、あそこの異能力者の数が相当多くてな。異能力管理局の連中も悪くはないが、短期間であの地域を制圧するのは難しいようだ」

「それで、上の方針で他の住民は全員避難させられたんだ」

「この期間、あそこは異能力者以外はほとんど無人地帯と言って...