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2841話

「すまない」

私は竹竿にかけられた衣服から二着を選び、馮漢剛からもらった現金を取り出し、その中から五枚抜き出して、石で押さえながら竹竿の下に置いた。

盗むよりは買った方がマシだ。

路地に戻り、衣服を馮漢に投げ渡した。二人で素早く着替えた後、ゆっくりと路地から出て行った。時刻はすでに午前七時を回っていた。

通りを行き交う人も増えてきていた。

一見すると何もかもが調和しているように見えたが、人混みの中を巡回している巡視隊の姿だけが妙に目障りだった。

「緊張するな」

私は馮漢に小声で言った。

こいつは見るからに弓に驚いた鳥のように、全身を抑えきれずに震わせ、冷や汗を流していた。その様子を見て、私も思...