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2823話

私たちの間の距離は急速に縮まり、私の足取りは極めて困難になった。全身に受ける圧力が肌の隅々まで押し潰し、内臓は耐え切れず、鼻からは鮮血が流れ出した。

「これ以上近づけば、死ぬぞ！」

顔を上げれば、奴の狰狞な顔が目に入る。だが、こんな状況でも私は微笑みを浮かべることを忘れなかった。「捕まえに来たんじゃない。君の力を借りたいんだ。もし協力してくれるなら、逃げる手助けさえしてやれる」

「異能管理局の犬の言うことを信じると思うか？」目の前の男は私の言葉に一瞬動揺した様子だった。提案に心が揺らいでいるのは見て取れたが、警戒心からすぐには信じようとしなかった。

「犬？」

私は鼻で笑い、異能管理局...