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2817話

「お前だな!」

俺はニヤリと笑い、ゆっくりと木の根元に近づいた。右手を持ち上げると、その途中で皮膚が少しずつ剥がれ落ち、中の鋭い爪が露わになっていく。

一本の指を立て、勢いよく木の根の空洞の上部に突き刺した。

まるで竹を裂くように、簡単に空洞を切り裂くことができた。そして空洞の中から聞こえていたこすれるような音も、この瞬間ピタリと止んだ。

「キーキー——」

俺のライチは変わらないまま、爪に変化した手を中に伸ばすとすぐに、毛むくじゃらの何かに触れた。それをしっかりと掴んで引き出す。

十キロほどのモルモットだった。

とても肥えていて、皮と内臓を除いても七、八キロの肉はある。他はともかく、少なくとも...