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2772話

列車駅の外で少しの間待っていると、一時間後に江遠市へ向かう列車が目に入った。

その列車の車両番号を密かに記憶すると、私は駅を後にした。

線路が延びる方向に沿って、足早に歩いていった。

駅はもともと街の縁辺部に建てられていたため、歩けば歩くほど人気のない荒れた地域へと足を踏み入れていった。

飛び越えろ!

目の前に立ちはだかる二メートル以上もある金網を、私は軽々と乗り越えた。周囲に人影はなかったが、念には念を入れて、私は静かに影の隅に身を隠した。

そして、じっと待つのみ。

私の忍耐力は十分だ。これまでの人生で経験してきたことすべてが私の心を鍛え上げてきたのだから。千回の鍛錬を経れば、鋼も生まれる。...