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2759話

「優先度、A。」

「三五一四号試験体を六号分部へ護送せよ。あらゆる資源と人員を調達可能、状況に応じて臨機応変に対応せよ。」

「任務期限、十五日間。」

感情の起伏一切ない機械音が、この一連の言葉を告げると、コンピューターの画面が暗転した。

リサとベリーの二人は顔を見合わせ、微笑み合った。

「ねえ」

リサは手に持っていたバッグを下ろすと、一歩一歩私の前まで歩み寄り、片手を私の目の前で振った。「これ、いくつ見える?」

「一つだ」

この女が何をしようとしているのか、さっぱり分からなかった。

しかし次の瞬間、私が反応する間もなく、腰に針で刺されたような感覚が走った。下を向くと、いつの間にか取り出された注...