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2747話

私はというと、スーパーの入り口の目立たない隅に立ったままだった。

静かに鼻を擦りながら、目の前の光景を見つめる。この戦いが簡単には収まらないことは、考えるまでもなく明らかだった……

私は視線をあの白人に向けた。

彼の体から立ち上る炎を見れば、能力が火に関連していることは一目瞭然だ。一方の黒人については、現れている痕跡が少なすぎて、どんな能力を持っているのか見極めるのは難しい。

「おい、奴隷め!」

全身を炎に包まれた白人が侮蔑的な言葉を吐いた。明らかに彼はこの黒人スキンヘッドを眼中に入れていない。傍若無人に挑発した後、右手をゆっくりと上げると、掌の中に突如として火の玉が凝縮された。

「こ...