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2695話

「まあ、あまり詮索しすぎるのもよくないだろう。余計な疑いを招くことになるし、余計な面倒は避けたい。トラブルに巻き込まれたくないからな」そう思い、すぐに検問所を出た。背後でゲートがゆっくりと閉まる音を聞きながら、私は安堵のため息をついた。

心を落ち着かせてから、背筋を伸ばして大股で基地の南東の角へと向かった。

先ほど、基地内の監視カメラの映像が目の前に映し出された時、改めて気づかされた。私の一挙手一投足が他人の監視下にあるということを。いつでも、どこでも、細心の注意を払い、決して隙を見せてはならない。

一歩踏み外せば、底には万丈の深淵が待っているのだから。

会社の基地の武器庫エリアは、警...