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2683話

「異能力を隠れ蓑にすれば、ほぼ会社の基地内を自由に行き来できる。」

発見されるリスクはあるが、その結果は完全に受け入れられる!それに、今の私に本当に力を貸せる人間がいるとすれば、ヴィジェイは間違いなくその一人だ!

だが、今の質問を口にした途端、玉城瑶の表情が徐々に冷たくなっていった。

「こんな陽の光一つ届かない場所で、私が昼と夜を区別できると思う?」

この一言で目が覚めた。そうだ、この五つ星ホテルのスイートルームにも匹敵する部屋は、実際には紛れもない檻なのだ。日の出も月の入りもなく、ここにいると時間の流れすらほとんど感じられない。

私は愕然とした。

先ほどの自分の言葉が玉城瑶の痛みを刺激してし...