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2670話

七号の境遇は私よりもずっと悲惨だった。直接五つ縛りで縛り上げられ、きつく締め付けられた後、トランクに放り込まれたのだ。

今、ジープの車内には私一人しかおらず、窓ガラスは一方通行の透明ガラスになっているため、車内から外で起きていることをはっきりと見ることができた。

泥砂に半分以上埋まったトラックが、組織のメンバーたちの足場代わりになっていた。

数十人がかりで、石棺を引っ張り出していた。

もちろん、重量が大きく接地面積が小さいため、石棺は地面に着くとすぐに下層の泥砂へと沈み始めた。それでも人数が多かったからこそ、力任せに少しずつ引き出すことができていた。

私は思索に耽っていた。会社から与えら...