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2645話

私はベッドの横に椅子を引き寄せて座り、夜明けまで徹夜で見守るつもりでいた。

外では、サイレンの音が次々と鳴り響いていた。

夜が明けかける頃、ふと気づくと、ボリスカの腕から突き出ていた骨の棘が、いつの間にか消えていた。

私は眉を少し上げた。

彼は自分の異能をここまで自在に操れるようになったのか?

「ブルブル」

朝の八時を告げる鐘が鳴り終わるや否や。

私の左手首の通信機が振動し、開いてみると、会社の援軍がこの小さな町に到着したという知らせだった。

かなり安心した。

今の私たちに最も足りないのは人手だ。ナミビアでの一件で、十数人いた仲間が四人にまで減ってしまったのだから。

もし再び不測の事態が起これ...