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2576話

一方、暗闇の中でこの光景を目撃した私は、もう見続ける気も失せて、遠回りして戴瑞より先に陣営へ戻った。

「どこへ行っていた?」

今は午前四時過ぎ、まだ夜明け前だというのに、七号はすでに目を覚ましていた。その様子から、かなり長い間私を待っていたようだ。

「教えろ、戴瑞はどこだ?」彼は私の前に立ちはだかり、冷たい声で詰問してきた。

まるで、納得のいく答えを出さなければ通さないとでもいうような態度だが、私が彼を気にかける必要などあるだろうか。

「すぐに分かるさ」

私は七号を冷ややかに一瞥すると、そのまま彼をかわして自分のテントに潜り込んだ。

テントに入るなり、先ほど録画しておいた映像を博士...