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2564話

「お前は……」

キャンプ地に入る直前、私は七号を一瞥した。

彼は黒人で、体格が良く、哨戒兵の格好に着替えていても、私たちとはどこか相容れない雰囲気を醸し出していた。

「お前はここで待機していろ。いつでも俺たちを支援できるように準備しておけ」

何度も迷った末、私は彼をキャンプの縁に残し、私とデイリーの二人だけが銃を構えてキャンプ内に足を踏み入れた。

二十数個のテント、一機のヘリコプター、そして相当量の生活物資。

一目見ただけで、このキャンプには少なくとも百人近くの「北欧の槍」の構成員がいることが分かった。

だが彼らの規律は極めて緩く、中には完全に休暇を楽しんでいるかのような者たちもいた。キャン...