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2555話

装備を支給し終わった後、博士の一言で、その場の雰囲気に再び火薬の匂いが漂い始めた。

「あいつはスパイだぞ。なんで俺たちがあいつの言うことを聞かなきゃならないんだ?」デイリーは不満げに言いながら、数歩横に移動して、わざと私との距離を広げた。

しかし、たった一言で彼はしゅんとなった。「それは命令だからだ」

この返答に、デイリーは喉に詰まった恨みを飲み込むしかなかった。

「今回の作戦内容については、飛行機に乗ってから各自確認してくれ。良い旅を」

私たちをアフリカへ運ぶのは大型輸送機で、機内は私たちの座席以外、金属製の密封された箱で埋め尽くされていた。それらは緑色の布で覆われ、触れることを禁...