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2542話

しかし、これも仕方のない方法だった。

私は自分の心臓に仕掛けられた時限爆弾のことは気にしなくても良いが、親しい人が命の危険に晒されるのは無視できない。

行き詰まれば必ず道は開ける、このままやるしかない。

夜、森の中の空き地に横たわり、星空を見つめていた。どれくらい時間が経ったのだろう、遠くからゴロゴロという音が近づいてきた。

ドン!

誰かが私を探しに来たのだろうが、それが会社から派遣された者なのか、それとも地元のギャングなのかは分からなかった。

私は立ち上がり、警戒態勢に入った。

しばらくして、ヘリコプターが頭上に停止し、ソフトラダーが投げ下ろされた。

会社の人間だった。

私は安堵のため息...