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2511話

「私は彼をここから出すつもりはない。もちろん、お前もだ」

「それにここから出る道はたった一つしかない。彼の与太話を信じたいなら、試してみるがいい」

老人はそう言いながら、実験室の石柱を指差した。

その時になってようやく気づいた。少女の姿が見えない!

「彼女はどこだ?」私は声を沈めて問いかけた。

計算違いだった!

「お前を繋ぎ止めるには、彼女を隠すしかなかった。そうすることでしか、お前をここに留めておけないからな」

老人は立ち上がり、実験台の前に歩み寄ると、注射器を一本取り出し、大股で私に近づいてきた。「だが、お前が協力してくれるなら、彼女を傷つけることはない」

彼が私を見る目つきだけで分かった...