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2436話

今この瞬間、ハンドルを握っているのは黒人だ。彼らは同じ仲間で、だから私には発言権など全くない。

「奴らは準備万端で来ている。正面から戦えば、こちらに分がある保証はない」

黒人は歯を食いしばり、顔に一筋の凶気を浮かべた。

私は感じ取った。さっき落ちていた車のスピードがまた上がり始めたのを。すぐに黒人の考えていることが理解できた。

「突破するぞ!」

前方の道路の両側には、二台の装甲車の間に四本のバリケードが広げられていた。

対空砲のような武器がすでに発射態勢に入り、今見えるだけでも百人以上の武装した人員が我々を見据えていた。

随分と大胆な!

私の右手はすでにドアに触れ、いつでも車か...