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2383話

外見から見れば、これは確かに外界の樹木とさほど変わらない。

しかし本来なら樹冠があるべき部分に、奇妙な怪物の肢体、頭部、心臓、腕、指などが生えていた。

これは一体何なんだ?

我々とこの奇妙な形状をした木との間には十数メートルの距離しかなかったが、私もカレンも、すぐには近づく勇気が出なかった。

「探知機はまだ使えるかしら?」

カレンに促されて、ようやく探知機の存在を思い出した。

裂け谷に落下した際、探知機は既に壊れており、画面にはひび割れが走り、使用できるかどうかも分からなかった。

スイッチを入れると、バチッという音とともに、画面一面に雪嵐が広がった。

しばらく点滅を繰り返した後、ようやく映像が...