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2366話

カレンと目を合わせると、安堵のため息をつきながらも、心の奥底には恐怖が去来していた。

この根のような何かは今のところ攻撃してこないが、それはすでに満腹だからではないのか?

次は私たちの番になるのではないか?

「撤退したい……」

カレンは苦笑いを浮かべながら言った。

彼女が尻込みするのはこれが初めてではないが、それが不可能なことも彼女自身がよく分かっていた。任務を完遂しなければ、戻ったとしても待っているのは同じく死だけだ。

その時、私はすでに崖の向こう側にどうやって辿り着くかを考え始めていた。

まさか本当にこの根のようなものを伝って渡らなければならないのだろうか?

そう考えていた矢先、足元の地面...