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2320話

「こんなものが本当に存在するなんて?」

彼女は先ほど私を挫折させたことには一切触れず、むしろ目の前にいる全身が棘だらけの変異生物に対して非常に濃厚な興味を示していた。

そしてちょうどその時、私たちの周囲にある他の穴からも微かな物音が聞こえてきたことに気づいた。

この虫は一匹だけじゃない!

くそ、虫の巣に落ちたってことか!

「早く行くぞ!」

咄嗟に私は余計なことを考える余裕もなく、直接カレンの腕を掴み、穴の上の地面へと這い上がり始めた。

今回、カレンは私を責めるどころか、むしろ焦りながら急かしてきた。

「た、たくさんの虫が!」

「早く登れ!奴らが来るぞ!」

くそっ!

この女!

その瞬間、私は手を...