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2274話

「待って!」

雷利もそれに気づいたようだ。彼が火猿を見た時の衝撃は、私が生きていたことを知った時よりも大きかった。

「改造人間!」

火猿の存在に、雷利は信じられないという顔をしていた。「敵側の者か?いや、違う……」

彼は独り言を呟きながら、火猿の正体を推測し続けた。

私は彼に一瞥をくれただけで、相手にする気もなく、平然とした顔で大股で火猿に近づき、彼の腕の硬い外殻を軽く叩いた。

「くそったれ」

火猿は唾を吐き捨て、不満げな顔で言った。「こっちがこれだけ苦労して、結局他人の手柄になるだけじゃねえか。さっきなんて、俺様が窒息死するところだったぞ!」

「物は他の連中に持ってかれちまった。で、これから...