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2242話

正面から真正面に向き合うなんて、愚かさの極みだ。

しかし、ずっと逃げ回るのもどうかと思う。

私の爆発的な力は変異したチンパンジーと打ち合うには足りないが、そいつの攻撃をかわすくらいなら、なんとかできそうだ。

だが、これを一時間も続けられるなんて考えは、楽観的すぎるだろう。

なぜなら、こんな速さを発揮し続けるのは体に大きな負担がかかる。このままでは、半時間も経たないうちに疲労困憊してしまうだろう。

そうなれば、この獣の餌食になるだけだ。

せっかくここまで頑張ってきたのに、最後は一匹の獣の腹の中で終わるなんて御免だ。

また一撃が空を切ると、この獣はすでに激怒の縁をさまよっていた。飢えた獣は、獲物が...