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2219話

そして、今やもう八方ふさがりだ。残された時間はわずか一時間にも満たない。どんな方法でも試してみる価値がある。

すぐに、あの馴染みのあるしびれるような痙攣感が体を包み込んだ。

数分後、鏡に映る自分の姿を確認してみると、満足げに頷いた。洗面を済ませ、少し食事をとってから、中央区域の実験室へと向かった。

今は何の防具も身につけていない。行き交う人々は私の顔を見るなり、思わず脇へ避けていく。

まるで幽霊でも見たかのような表情だ。

それが私をいくらか安心させた。

実験室内部では、あのドラム缶の周りに集まっていた研究員たちの姿はもうなかった。そして彼らと一緒に消えたのは、あのドラム缶だ。

あ...