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2205話

「よし!」

他の者たちが頷き、すぐに四方に散って銃を構えながら野営地の隅々まで捜索し、死角を一切見逃さないようにした。

私はヴィジェイを連れて医療テントへと向かった。

ここはほとんどの物が壊されていたが、まだ使えるものもいくつかあり、ちょうど彼の傷の手当てを試みることができそうだった。

「奴らはどこに逃げたと思う?」

「どこにいるかわからんな」

私は首を振るだけで、何も言わなかった。

指揮官もかなりの重傷を負っている。彼らはそう遠くには逃げられないはずだ。それに、こんな環境では、この野営地から離れるのは賢明な判断とは言えない。

彼の知性なら間違いなくそのことに気づくはずだ。そんな説明をするのは...