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220話

新月の瞼を強く閉じると、私は彼女を洞窟の外の花畑の傍らに抱えて運んだ。

私は彼女をその鮮やかに咲き誇る花々の中に埋葬しようと思った。

しかし、私たちが予想もしなかったことに、彼女を埋めようとしていた時、彼女の獣皮のふんどしの中から、血痕のついた一通の手紙がこぼれ落ちたのだ!

それは手紙というより、血まみれのボロ布といった方が相応しいものだった。おそらく何かの衣服から引きちぎられたもので、布地は汚れ、血の跡だけでなく、他にも様々な汚れがついており、風雪に耐えてきたような様子だった。

そのひどく汚れた布には、血で塗りつけられた文字の行があり、それらの文字はすでにかなりぼやけていたが、かろうじて判読...